独学のメリットデメリット
最初に独学で学習するか、専門学校や専門科の学校で学習するのかで迷う人いますよね。
独学に向いている人、向いていない人がはっきりわかれば良いのですけどね。
それぞれメリットデメリットを言うと
独学のメリット:自分のペースで学習できる。費用が極端に安い。移動時間や講義時間など時間に縛られない。自分の学力に見合った学習ができる。
独学のデメリット:学習計画を自分で決めなければいけない。合格できるかの現状を自分で把握しなければいけない。分からないときでも教えてもらえない。
学校のメリット:学習方法が決まっている。分からないときに質問できる。
学校のデメリット:費用が高額。時間の縛りが大きい。合わなかったときの損失(お金・時間・メンタル)が甚大。
こんな感じですね。それぞれメリットデメリットがあります。
日本の場合、学校に通う一番の効果は均質化(均一化)であるので、その均質化(均一化)から外れる人は学校には合わないですね。学校教育って言葉がありますが、小学校、中学校、高校で行われているのは教育ではありませんからね。日本の小中高の学校で行われているのは単に均質化(均一化)であって教育ではないです。
そのこともあって、近年では不登校が増えているそうですが、学校に通えないのか通わないのか区別がつきませんが、今の学校の価値を考えると通わない人が多くなるのは必然のようにも思います。
子どもが学校に通わなくて困っているのは、共働きだから家で面倒を見てあげられないとか、家にいてあげられても勉強を見てあげられないって部分ですよね。数学は教えることができますのでそういった家庭はご相談ください。
学校の良さは均質化(均一化)ですが、これは実務経験がなく学習経験もない時には学校で勉強するのもありだと思います。
良さが均質化(均一化)なので、すべての範囲を満遍なく一定の濃さで学習するので、実務経験や学習経験がある人には無駄が多くなると言うことと、学校のペースに合わせられない人は通っても意味がなくなります。
なので、ゼロベースでスタートして学校のペースに合わせて学習できる人は学校で勉強するのも良いでしょう。
後は気持ちが弱くてひとりで勉強するのが苦手な人も学校になりますね。ときに実務経験や学習経験がある人がしっかり学びなおしたいと言って学校に行くこともありますが、それって独学でもできますよね。ただ、学習計画そのものを悩んでしまう人は学校の方が楽かもしれません。ただし、全範囲を満遍なく学ぶので結局全範囲をやるなら独学でも差はないように思います。
独学の良さですが、時間を無駄にしないことです。これは独学をする人は理解していると思いますが、学校に通う人の半分以下で済みます。学校はどうしても個人ではなく全体向きに行われるので無駄が多いです。それに体調が悪くて調子が出ないときは置いていかれて待ってもらえないのも大きいです。人間って常に安定した状態で生きているわけではないので。時間の使い方も分からないところは充分時間をかけて、分かるところは流し読みで終えてと緩急をつけられるので時間の使い方がうまくなります。学校だと分かっていても理解が追いつかなくても同じ時間を費やしてしまうので、理解が追いつかないと追加で時間が必要になります。
独学の良さのもう一つはお金ですね。専門学校に通うと数十万円のお金必要になりますから。独学だとテキストや問題集など本代だけで1万円もいかないです。受験費用や登録費用は同じですが、学習にかける費用が数十万は差が出るので、費用を安くして時間も短くて済むのなら独学がお勧めです。
ただ、独学でも学校でも資格試験は受からないと比較にならないので、独学で受からなかったときや、学校に通って受からなかったときは比較の対象にでいないです。
独学のテキスト選び
さて、今まで学校ではどのようなテキストがあったでしょうか?
教科書、問題集、参考書、付属資料図書くらいですかね。小学校、中学校、高校の学習に一番欠けているものって何だと思います?一番欠けているものは学問の地図です。その教科の地図。どの方向に向かっているのか、どの位置にいるのか、何のために進むのか、これらのことを学校の先生は教えてくれません。たぶん、学校の先生も学問の地図を知らないのではないでしょうか。
小学校の算数で L(リットル)と言う単位が出てくるのですが、なぜ L(リットル)と言う単位があるのかを先生は教えてくれないのです。もしかして知らないのかな?と思いました。
中学や高校の英語や数学もそうです。
英語は会話をできるようにするため?英語を通して英語圏の文化を教えたい?英語と言う言語の構造を教えたい?これらをごちゃまぜに教えて、しっかり何のためとは言わないのですよ。
数学は昔、基礎解析、代数幾何、確率統計と分野で分かれていたものが、数学ⅠⅡⅢABCになって混ざってしまって分かりにくく、理解しづらい構成になりましたね。学校の先生も問題の解き方は教えてくれますが、なぜそれを学ぶのかには言及しませんね。2次関数は何のために学ぶの?平方完成は必要なの?それは数学の学問のどの位置でどの方向に進むために必要なの?
資格試験を独学で合格するための参考書は学校の教科書、問題集、参考書、付属資料図書に準じて選んではいけません。資格試験は試験範囲が明確なので試験勉強のための地図がはっきりしているためです。
学校の教科書はこの学問の地図と言う機能を持ち合わせていないので勉強ができないわからない生徒が増えてしまうのです。さらに学校の教科書は地図機能がないうえにさらに内容を中途半端に詰め込んでいるので余計に分かりにくくなっています。
独学であれば教科書ではなく、簡易的な地図が分かるもので十分です。分かりやすく言えば、マンガで学ぶ○○的なもので十分だと言うことです。その資格を勉強するにあたって全体の構造がわかるものであればなんでもよくて、できるだけ簡単に読めるものがふさわしいです。
次に問題集ですが、過去問、直前演習など資格の受験者数やマイナー度によってあったりなかったりしますが、過去問は一度はやらないとまずいですね。多くは過去問を完璧にして8割くらいを目指すのが理想ではないでしょうか。
最後に参考書ですが、いりません。独学で参考書になるものってあんまりないんです。例えばコミュニケーションが苦手な人が辞書を片っ端から全部読んだらコミュニケーションが得意になるかと言ったらならないですよね。語彙に不安があればその都度調べた方が良いでしょう。これと同じで問題を解きながら詰まったら調べることは必要ですが、ほとんどネットで検索すれば出てきます。よほどマイナーな資格でなければ。なので一般的な資格であれば基本的に参考書になるものはいらないです。
逆にマイナーな資格や何度が高い資格は参考書に匹敵するものがテキストになります。困ったらテキストに戻ることで学習していきます。
なので、まずは全体像が把握できるテキスト、合格レベルまで持っていける問題集。問題集で詰まったときはネット検索かそれができない資格では、参考書をテキストと兼用して購入するのがお勧めです。
学習方法
実務経験や学習経験がある人とゼロベーススタートの人では時間の使い方が変わります。
実務経験や学習経験がある人は、試験までの期間を均等割りして、テキスト1周、問題集を何周するかを決めて合計を均等で分けるだけです。社会人の人だと間に合わないかもしれないので、勉強期間をテキスト1周+過去問1周+残りでやれることをやることになりますね。
ゼロベースで学習を始める人は最初の1周目が非常に時間がかかり進みずらいです。
まず、テキスト1周です。暗記系だと分かっても分からなくてもとにかく読み進めます。暗記系は繰り返した方が定着するので分からなくても進んで、問題を解くときに繰り返して理解する形です。暗記じゃなくて理解を求める分野だと理解できるまで進みません。進んでも分からないことが積み重なるからです。ただし、後の分野と相互関係があって読み進めた方が良いところがあるのでそれには注意が必要です。
テキストを1周したら、次は過去問を繰り返します。これも暗記系は何度も繰り返して定着を目指します。理解する分野は理解するまで立ち止まります。
初学者だと最初は暗記にしろ理解にしろ頭を使うので脳が疲れます。なので、1時間程度の学習時間でもけっこう疲れます。
学校だと学習のスタートでも試験直前でも学習時間に変化がないかもしれませんが、独学だと学習のスタート段階はゆっくり少ない時間で頭をフル活用して学習します。短い時間にどれだけ頭を使うかが鍵です。試験前になると学習時間を増やします。そもそも問題を解くのにかかる時間も減りさらに、学習当初より考えなくくても解けるようになるので、学習時間を2倍にすると問題の解くペースが4倍以上に増えています。
試験直前は高速で過去問を解いていく形になります。どれだけ勉強しても忘れてしまうので、試験直前だけは高速で何周できるかがポイントになります。
実際、過去問でも過去10年間分を理解して5周くらいすればある程度の資格試験は受かります。難関資格になるとこれが過去40年間分だったり、10周したり、直前演習などの新しい問題に取り組んだりするだけなので、独学の学習パターンさえ身につければ専門学校等に行かなくても受かりますよ。
ただ、記述試験だけはこれが通用しないことがあって、マーク式や選択式は良いのですが、解答の採点基準が公表されていないとか、模範解答はあるが、どこまで解答が許容されるか分からない試験は専門学校等のノウハウが生きる試験もあります。さらに採点が完全にブラックボックスに包まれていて専門学校等すら採点基準を把握していない資格試験もあるので、受ける資格試験の特性は把握して学習してください。
何にせよ自分なりの工夫は必要ってことです。