マラソンに関わるローディング
マラソンの季節もそろそろ終盤です。これからシーズン最後の大会を迎える人もいるのではないでしょうか?
良い結果を残すには良いトレーニングを積み重ねることも大事ですが、同じように大事になってくるのがコンディション管理です。
練習でもコンディション不良だと良い練習ができませんからね。
大会に向けて最終調整といった時にはよりコンディションケアに敏感になっているのではないでしょうか?
私も練習でジョグをしているときに脱水で走れなくなることが多々あります。練習でも給水の仕方など考える余地はありそうです。
いろいろ水分補給を試していますが、そこで目にした言葉”ウォーターローディング”。カーボローディングやグリコーゲンローディングは聞いたことがありますが、スポーツを科学すると水分もローディングなのかと気になりました。
そこでグリコーゲンローディング(カーボローディング)のおさらいと私なりに解釈したウォーターローディングのお話です。
グリコーゲンローディング&ウォーターローディング
グリコーゲンローディング(カーボローディング)
まず、グリコーゲンとは多数の α-D-グルコース分子がグリコシド結合によって重合し枝分かれの非常に多い構造になった高分子のこと。カーボローディングのカーボとは炭水化物の英語carbohydrateの略carboのことです。
簡単に言うと炭水化物を多くとって、グリコーゲンを体内に貯蓄しましょうということです。持久系のスポーツでは戦術上欠かせなくなった方法です。
グリコーゲンローディングは超回復と同じ考え方で、いったんグリコーゲンを減少させて、その後に糖質を摂取すると元よりも多くのグリコーゲンを筋肉に貯め込むことが出来るという現象です。
これが最も古典的な考え方です。
近年では、試合6日前から3日間それほど糖質を制限しない中糖質食を摂取し、その後試合3日前から高糖質食を摂取する方法で使われ、体に負担のない方法として使われました。
直近では、持久系スポーツのアスリートはよく鍛えられているので、糖を取り込む能力が高く、高糖質食摂取後24時間程度で筋グリコーゲンが最大まで回復すると言う特性が分かり、試合の2日前から高糖質食を摂取するという手法が利用されています。
ご自身がアスリートなのか、市民ランナーなのか判断が分かれるところですが、長期的な超回復を繰り返すのではなく、大会直前の短期的なグリコーゲン貯蓄がメインになってきています。
ウォーターローディング
自分がジョグやLSD中の脱水で悩まされているので調べてみましたが、大会1週間前または2~3日前から水分を多く摂取して体に水分をため込むことのようです。
水を飲み人もいれば経口補水液を使う人もいて様々です。
まだウォーターローディングに関しては科学的なデータの裏付けがないのではないかと思っています。
個人的な感覚では、そんなに前から水分補給をしても体外に排出されてしまうのではないか?という思いです。
私が気を付けていることは大会1週間前からカフェインの摂取はしません。コーヒー、紅茶、緑茶などは断ちます。これはウォーターローディングのためではなく、胃の調子を整えるためです。ただ、これが利尿作用の多い飲料を避ける結果になっていることは分かっています。利尿作用があると水分を体に保持できずに排出してしまいますからね。
OS-1やアクアソリタ、アクアサポートがありますが、経口補水液は個人的にスタート直前とレース中以外は不要だと思っています。
まず、健康な人が経口補水液を摂取して良いのかですが、ダメみたいですね。OS-1ははっきり推奨していません。過剰摂取は体のバランスを崩すので、健常者には不向きですね。そもそも現代の食事は塩分過多の傾向にあるので、ナトリウム系の電解質が必要だとも思わないです。過剰摂取はむくみの原因にもなります。
ついでにですが、経口補水液を摂取した人と水を摂取した人の尿量の計測では2時間半までは経口補水液を摂取した人の方が少なかったけど、4時間を超えると同じと言うデータがあるそうです。なので、レース前に飲むのはOKだけど、前日から飲む必要はなさそうです。
そして、普通の水ですが、1週間前や2~3日前から、こまめに水を飲んで体にため込む方法は私には向いていません。明らかに水中毒の変化がでます。体質ですかね?できる人は良いとは思いますが、今後このウォーターローディングも科学的な検証の元で有効な方法が見つかると良いなと思います。
まとめ
グリコーゲンローディングもウォーターローディングも本来のローディングと言う感覚よりもレース前に体に貯蓄する方法として定着しているようです。
過剰摂取にならないように、マラソンやトライアスロンなど持久系スポーツを楽しみましょう。
マラソンの時期が過ぎると、次はトライアスロンですかね?
みなさん健康に気を付けて楽しんでください。
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