小秀山の紹介
岐阜県中津川市と長野県木曽郡王滝村のまたがる標高1982mの山です。
日本200名山に選ばれています。
乙女渓谷キャンプ場から2つの登山ルートがあります。乙女渓谷キャンプ場は少人数のバンガローから大人数の山小屋(山荘)まで大きさに分かれていくつかあります。
乙女渓谷キャンプ(岐阜県中津川市加子母123 )に駐車場があるので車で行きやすいです。有料普通車500円です。
登山ルート | 所要時間 |
二ノ谷 | 登り:4時間50分 下り:下りは非推奨 |
三ノ谷 | 登り:4時間15分 下り:3時間10分 |
二ノ谷ルート(登り)
登り:二ノ谷登山口(乙女渓谷キャンプ場管理棟横)→(1:30)→夫婦滝→かもしか渡を通過(1:45)→二ノ谷・三ノ谷分岐→(1:35)→山頂
三ノ谷ルート(下り)
下り:山頂→(1:10)→二ノ谷・三ノ谷分岐→(1:30)→三ノ谷口→(0:30)→乙女渓谷キャンプ場
下りの三ノ谷口は降りて左です。川の下流に向かって歩くと分かりやすいです。表示がないので注意。
三ノ谷ルートは登ることもできます。二ノ谷ルートの夫婦滝やかもしか渡が有名なので二ノ谷ルートを登り、三ノ谷ルートで下る人が多いと思います。
小秀山登頂チャレンジ
富士山前の最後の練習です。ここで富士登山の予行演習です。
朝は5時前に起き、準備を始め子どもたちを起こします。子どもたちも思いのほか動いてくれて5時過ぎに出発。途中で恵那峡SAでトイレ休憩と食料調達。
ここで大事件発覚。携帯を家に置いてきた。ギリギリまで充電しようと準備中に充電を初めてそのままキッチンに置き去り。これはやばい。
(今回、写真が一切ないです。ごめんなさい。)
(8時過ぎに出発19時過ぎに戻るまではおおよその時間です。正確ではないです)
そんな焦りもあって、かじりっこのツナマヨを買ったつもりが紫蘇たくあん?と言うまったく違う味のものを買ってしまった。
朝なので道も空いていてどんどん進むもナビが間違った場所を指定したらしく最後は迷う。市街地と違って山の中はナビも正確ではないらしい。最後は地図と道路標識と看板を頼りに到着。8時少し前。
トイレに行って8時過ぎには二ノ谷登山口から山頂を目指します。
夫婦滝までは半分整備されていて半分山道と言った具合です。登山者からすると相当整備されています。ただ、一般観光客だとそれなりにハイキング気分を味わえるので、登りもそこそこあって登山っぽい道もあると思ってください。
渓流に沿って登るので涼しい。気持ち良い。マイナスイオンたっぷり。
夫婦滝に10時くらいに到着。まずまずの時間です。ここまでは子どもたちも元気いっぱいで余裕。ここから二ノ谷・三ノ谷分岐を目指しますが、私より速い。さすがに身軽なだけあります。
この日の水分は私が3.5Lくらいを持って登り、下の子を除く3人が350~500mlのペットボトルです。川の水が涼しくて案外持ちます。途中で空いたペットボトルに水を入れて体を冷やすのに使えたなぁと後悔しています。
一番下を時々抱っこして登っていましたが、靴が木に引っかかり片方を山の中に落としてします。見えないし、登山道でもないので取りに行けない。一番下はここから靴なしの靴下のみで登山を続行。位置的に戻るに戻れないところまで来ていました。
かもしか渡に着くと子どもたちのテンションが爆上がり。私を置いてどんどん登る。私は殿(しんがり)として最後方を守ります。子どもの滑落防止です。私が備えるしかないのですが、そんな心配は他所に全員あっさりとかもしか渡を越えていきます。
ただ、二ノ谷・三ノ谷分岐ですでに13時過ぎ、休憩が増えて全員のペースの違いが余計に疲労を溜めます。また尾根沿いは日光が強く暑い。朝、登山口で出会った人が下山してきてすれ違う。まだ人がいる時間帯でいろんな人が声をかけてくれる。
それでも、水分の残量は不安になってきます。速い子は進めるのに待ち、遅い子は待つ人に追いつくとすぐに進むので休めず。一番下は疲労困憊で抱っこで30分から1時間ほど睡眠。私は抱っこしたまま登り、水分も抑え気味で食べるのも控えていたためついに内ももの痙攣が起こります。隊列が伸びては縮み迷子にならないように気をつけます。
未だにどうして良いか分からない反省点です。子どものために水分を残しておきたくて自分が腿を攣ってしまう。食事は我慢できるけど水分は難しい。この辺りで全員の食料が尽きます。
全員がエネルギー不足のまま、ここから兜岩、第1高原、第2高原まで超えて最後に山頂を目で捉えます。ここで14時30分。ここから山頂は見えるものの一度下ってから登る形。行けるけど、このままだと15時は確実に過ぎる。行けるけど日没は濃厚。心折れている子どもと、疲労困憊の子、山頂のオコジョを楽しみにここまで来た。一番上の子に行きたいかを確認。行きたいけど苦しい。その答えで撤退を宣言。
一番下の靴の落下。水分の残量。食料なし。体力や登山ペース。日の位置。もうね、ここで決断するしかなかった。続行不能。
勇気ある下山
悔しい私も悔しい。上の子は泣いている。ここまで来ての撤退。下山の決意。子どもを連れて歩くものとして無事に元気に下山させるのが使命。元気でいればまた来れる。悔しい。
なだめながらの下山を始める。尾根沿いを戻るのが辛い。一番下は苦しいので何度か抱っこ。私もしんどい。なんとか二ノ谷・三ノ谷分岐まで来て、16時。
まだ太陽は上にあるけど、傾き始めている。海ではないので日の入りは地平線や水平線ではない。山の陰に隠れたら危ない。ペースを速めるも私のペースがが上がらない。一番下の本日2度目の睡眠タイム。抱っこしたまま下るも一度攣った足を庇うのが難しい。
三ノ谷口を目指すもなかなか長い。子どもたちはお腹が空いたと言うことで、最後のお菓子を食べきる。手持ちで回復できるものを総動員。子どもたちの水分はまだある。私は一番下を抱っこする段階で飲み干す。これで我慢して足が攣ったら洒落にならない。
一番下が起き回復。なぜか先頭を走る。お姉ちゃんたちが「太陽と競争してる」ってうまく気持ちを乗せてくれた。なぜか私より速い。
ちょっと危ないと感じつつ最悪のケースを想定して頭を働かせる。日が落ちたら真っ暗で下山は危ない。
本当に太陽とにらめっこ。太陽の位置を確認しつつ急ぐ。川の音で近づいているのが分かる。少しずつ大きくなる川の音。祠らしきものを発見。間に合った、手を合わせ無事に感謝。「これで生きて帰れる」って言ったら生きて帰れない可能性があったの?って言われちゃった。いやぁ一応大丈夫なようには計算している。
三ノ谷口についてあとは農道を下りる。標識の向きがおかしい。私は下山なので川の流れに合わせる。
(このとき地図を持っていたから見れば良かった。疲労で頭がまわっていないね。)
ここで二組に分かれると言うか前後が離れる。日没までに間に合うには私が急いで車を持ってくるしかない。途中でゲートがあるかもしれないから必ずゆっくりでいいから下山することを話して高速下山と通常下山に分かれる。先行部隊は急ぐ。途中の湧き水で顔を拭き、農道のゲートを発見。
これで道間違いの不安は消えます。残りの距離も表示があって助かる。そのまま急ぐとバンガローが見えて、最初の公衆トイレも発見。なぜか上の子が道の反対側に逃げる。3番目がじっと何かを見つめる。声をかけると「何かいる。頭が馬で体が・・・」
上の子も「私も見た。だからこっちに逃げた」って。
よく分からないけど、飼育じゃなくて野生だと危ないからすぐに行くよって声かけて無事に車まで到着。すぐにお茶を飲んで、車を動かす。このとき、18時56分。
ゲートまで戻るも後方隊が来ていない。車に子どもを残して鍵をかけ、困ったらクラクションを鳴らすことと、飲み物食べものの指示。日没が近づいている。暗くなり始めている。
名前を呼びながら再度登る。ペットボトル片手に駆け登る。意外と遠い。アクシデントか?と不安がよぎる。大きな直進で叫ぶと反応が、もう一度叫ぶと手を振って歩いてきた。近寄ると一番下がおにぎり持っている。「おにぎりあったの?」って聞くと、「なんかリュックに入ってた」って。暗くなり始めてたから暗い場所に入らず日が当たる場所で待ってたって。一番下を抱えて駆け下りる。と言っても早歩き程度ですが。もう日没間近。ゲートまでが遠い。あたりが暗くなるがそれでも農道がはっきりしているので進むことは可能。下方にゲートが見える。子どもたちの”見えた”の声。
ゲートの横を通り合流。みんな一安心。私も一安心。
19時過ぎ。下山完了。11時間行動。子どもたちには相当厳しい道のりだったのではないかと思う。
確認したらこの日の日没19時9分でした。←最後数分間に合ってなかった。
ここまで来て、撤退判断の正しさと、本当のギリギリだったことを実感。あぶなぁ。
帰路のコンビニで食料調達。
無事だからこそ楽しい悔しい思い出になった。
登りの最中にみんなで楽しいねって、バンガローに泊まろうって。
下りの最中に上の子とまた挑戦しようって、今回は富士山の練習だからこれで良かったって、またオコジョを見に来ようって。
3番が、僕富士山登れないかもって、この山登れないのに富士山登れるかなぁって。でもね、この山、富士山よりきついから大丈夫だよって。山登るの好きじゃないって、でも虫がいるのは好きって。だから、また来よう。登るの好きじゃなくても一緒に山頂へ行こうって。負けた気持ちのまま終わらせはしない。次に挑戦するために安全に下山したんだって。
撤退を決めたときに、一番下が「せっかくここまできたのにね」って言うのが面白かった。あなたを抱っこしてどれほど消耗したか、あなたの水分を最優先にしてどれほど我慢したか、それでも何度も寝ては起きて靴もないのに歩き切ったあなたはすごいんだよって。
次の日にリュックの整理をしていたらおにぎりが出てきた。もう、ちゃんと食べてよ。みんなお腹空いたって言ってたのに。
6月の練習小秀山編は終了です。
次回、ついに富士登山。
7月 富士山 行きます!
一応、天候が悪天候のときは考えます。このメンバーで無謀なことはできない。登山行程は13時間を予想しています。長くて14時間。富士吉田5合目を6時発で、14時富士吉田山頂、19時5合目下山予定。
日没の時間に関わらず、ライトは携行します。食料は行動食をメインにおにぎりやパンは持っていきません。水分は全員350~500mlのペットボトルで、私のみ1.5L予定です。気温的に水分量は今回より少なめで良いと判断。行動食の方が重要。
開山後に行くので山小屋は開いています。食料と水分は足りなければ山小屋補充を考えています。山頂で下山分の水分があれば下りきれるはずです。
同じタイミング登られる方いましたら一緒に登りましょう!頑張ります!
コメント