事件の概要とネットの声
事件の概要
2024年2月に小学校で給食のうずら卵を喉に詰まらせて男児が死亡した事故を受け、遺族が市を提訴したということです。
遺族の訴えのポイントは3つ
・ウズラの卵を食べるときの注意・指導を児童たちにしなかった
・男子児童が立ち上がり、手を口に当てている際に素早く対応すべきだった
・119番通報するまで時間がかかり過ぎたため救急隊による救命措置が遅れた
政府広報オンラインでは、
「物が詰まって気道がふさがる(窒息する)と、多くの場合、3分から4分で顔が青紫色になり、5分から6分で呼吸が止まって意識を失います。そして、心臓が止まり、10分で脳に障害が起こります。その後15分を過ぎると脳死状態になります」として目安の時間が表記されています。
さて、今回の事故では救助までにどれくらいの時間がかかったのか気になります。
ネットの声
・咀嚼の指導は家庭で行うもの
・これで訴えられていたら先生なんてやってられない
・親が悪い
となぜか親を批判する声の多いこと多いこと。読んでいて、これだから日本は衰退していくのだなと思いました。
何が何でも子どもや親を擁護するわけではなく、これ明らかに学校と先生の問題が大きいからです。
責任は誰に?
家庭での指導は関係ない
ここで親を批判する人に向けて言いたいのは、「今回の事件は家庭での指導では防げませんよ。」と言うことです。
そもそも親を批判している人たちって子ども育てたことないのだろうなと感じます。
学校で出される給食を親が指導することなんて不可能だと言うことです。
まず、仮にこの家庭がしっかり家で咀嚼することを教えていたとしても、給食に出る食材をすべて家で指導することなんて現実としては不可能です。
それをすると言うことは事前に給食の献立表を見て、実際に作り若しくは画像等を見せて子どもに指導する必要がありますが、毎日生活する中でそんな時間なんてあるわけないのです。
家庭でウズラの卵を食事として子どもに食べさせている割合ってどれくらいですかね?かなり低いですよ。給食で初めてみる食材もあるだろうし、それを家庭で指導するなんて現実的ではないですね。
家庭では家庭で出した食材について話はするものの、家庭では出さない食材についてまで話はしないです。
家庭で出すものは家庭で責任を、学校で出したものは学校で責任を持つのが一般的です。この家庭がウズラの卵を給食で出して欲しいと言ったわけでもないでしょうし。
なので、円形の固形物はのどに詰まりやすいから給食では出さない方向で調整されているのです。そこをあえて出しているのだから学校が指導する以外にないのです。
のどに詰まりやすい食材を出さない家庭は多いです。大人向けに出しても子どもにあえて出す親は少ないのではないでしょうか。それを学校が出したのなら責任は学校にとなります。
また、いくら指導しても子どもができないと言うこともあります。
ウズラの卵やプチトマトなど、表面の触感や味と中の触感や味が違うものは難しいです。
ウズラの卵をかんだときの中のパサパサ感がダメだったり、プチトマトをつぶしたときに独特の苦みがダメだったり、これを無理に食べさせようとすると飲み込んだりするわけで、今では給食を無理やり食べさせること自体がなくなっていったのです。
なので喉に詰まりやすい固形物を出すなら、そのたびごとに「喉に詰まりやすい」「無理に食べなくて良い」と言ったうえで、実際に事故が起きないか注意深く見るしかないのです。
あえて言うなら、そんな食材は出さないに限ると言うことです。なんで給食で出してしまったのですかね?
担任の先生は何をしていたか?
このニュースを記事をいくつか読みましたが、担任の先生の対応が書かれているものを発見できませんでした。
担任が対応しているならその内容が出てきてもおかしくないのですがね。
今回の事故では子どもが喉に詰まらせてから立ち上がっているとことはポイントだと思います。
要は異変があったと十分に気づける要素があったと言うことです。
もちろん、適切に対応をしても残念ながら助けられないこともあると思います。
担任の先生が発見して対応しているのが養護教諭であるところに引っかかりを感じます。ものが喉に詰まっていることを知って養護教諭が来るまで何をしていたのか、自分で養護教諭を呼びに行ったのか?
喉に詰まらせているのを知って自分で対応できなければ即119番です。家庭なら間違いなくそうします。ではなぜ学校ではできなかったのか?
これ学校だと責任を自分では取らない独特の習慣があるからではないでしょうか?
担任としては、養護教諭を呼んだからお任せとなったのではないでしょうか?
一応マニュアル的な話をしておくと、こういった時は、隣(若しくは近隣の)教室の先生に応援を求めて、どちらかが養護教諭を呼びに行き、残った方が応急処置をするのが普通です。今回の事故では担任と養護教諭しか出てこないので、どう対応をしたのか気になるところです。
私の想像ですが、担任は喉に詰まった児童を見て、養護教諭を呼びに行き、養護教諭が対応できないので教頭(または校長)に連絡し、教頭(または校長)が教育委員会に連絡し救急車を呼んだのではないかと思っています。
なぜそう思うかと言うと、(私のいる県では)公立の学校では教員が学校の電話で119番や110番を押してはいけないからです。学校の電話で緊急通報すると(どこかに記録が残ってだか、どこかに通知が行くから)ニュースになるからしないでと言われていました。
これ家庭ではありえないと思いませんか?もし、自分の家庭で子どもが喉に詰まらせているのを目の当たりにしていても、誰かの許可(確認)がないと119番しちゃいけないって。学校の対応が遅れるのも当たり前です。
教員に対して、命に係わる事故が発生したら、周りの許可を得ずすぐに緊急通報するように言っていたら救われたと思いますよ。私のいる県では小学校って各教室に電話がありますからね。他県なのでなかったら仕方がないですが、たぶんありますよね?
この担任の先生に聞きたいですね。なぜ救急車を呼ばなかったのか?と。
その理由が何なのかによって責任はどこにあるのかはっきりすると思います。
子どもが食べ物を喉に詰まらせて、すぐ近くに電話が当って、自分で対処できないので救急車を呼ばないってありますか?119番して状況を説明すれば救急車が向かっている最中でも、対処の支持を仰ぐことができますよ。
まとめ
ニュースを読んでいて思うのは、大事な部分が欠けている記事が多いと言うことです。
今回のニュースであれば、
・救急車を呼ぶのに何分かかったか
・担任は何をしていて他の教員は何をしていたのか
・救急車を呼んだのは誰なのか
・教室にいる他の児童の様子はどうだったのか
こういう本来必要な内容が抜け落ちているため、批判が親に向かうのではないでしょうか。私の知っている限り、学校と教員の問題は大きいと感じています。
世の中の子育て中の保護者の方に聞いてみたいのは、自分の子どもが給食で食べ物を喉に詰まらせて亡くなったことを親が悪いと言われて許せますか?これこそ誹謗中傷そのものだと思います。
どちらかが一方的に批判されることがないようにニュースは詳細に記事にしてほしいものです。
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